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本に不純だった。

小学生の頃、図書室でたまたま手にとった「ズッコケ三人組 時間漂流記」がとても面白くて本が好きになった。
それから図書室に入り浸り色んな本を借りるようになっていった。
図書カードの履歴がどんどん増えていきクラスで一番本を借りているようになった。
クラスメートや先生から「すごいね」と言われ誇らしかった。
だけど、夏休みのラジオ体操のスタンプように、図書カードに履歴を残す事が目的となってしまった。
借りたけど読まない。そんな日が続いた。
嘘が罪悪感をつくり、勝手に耐えられなくなって、しばらくして本を全く読まなくなっていった。

時を経て21歳の頃、ある女性に恋をした。
その女性は本が大好きな子だった。
ある日一緒に本屋さんに行く事になり、
「本に興味があるからおすすめの本を教えてよ」と言った。
本当に興味があるのは本ではなかった。

「わかった」と店内を一緒に回った。
「これと、これと、これもいいなー」
山積みになった本を渡された
嘘だろ・・・
さすがにビビってちょっと減らそうと言って数冊購入した。

そうして十数年ぶりにしっかり本を読む事になった。
本を読む習慣の無い僕に吉田修一を最初に読むように教えてくれた。
最初に読んだのは、吉田修一の「最後の息子」だった。
短編でテンポもよくてとても読みやすく、そして面白かった。
音楽でも映画でも味わえない不思議な感覚を味わう事ができた。
続いて同じく吉田修一の「熱帯魚」。
これも同じくとても面白かった。
次は東野圭吾の「むかし僕が死んだ家」。
もちろんミステリーなんて読んだ事は無かったから予想だにしない最後に驚愕と感動した。
次は岡嶋二人の「クラインの壺」。
そこそこ分厚いにも関わらずすんなり読み終える事ができた。
最後はカミュの「異邦人」。
レオっぽいからとこの本を一番読んでほしかったと言っていた。
翻訳で読みにくかったけど読む事ができた。
導線として吉田修一とかも教えてくれた事がわかり、とてもありがたかった。

動機は不純だけど本が好きになった。
本は読み終えてからじゃないと価値がわからない。
素晴らしい本を(勝手に強制的に)選んでくれたおかげで、
罪悪感のある本に、今でも本が好きと言える人間に成長できた。



上記で本はどれも超名作なので、興味があれば是非。





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