僕が考えるブランドとは

オリジナル額縁

キャンプファイヤーにプロジェクト投稿した時にオリジナル額縁をつくっていただきお世話になった家具などを製作しているモク工房さんに、新しいTシャツプリント台を作っていただきました。(その時の詳しい活動報告はコチラ)モクさんに作ってもらった作品や、作業工程を見ていると、これが「ブランド」なんだなって思うんです。

 

 

ブランドという言葉は、とても幅広い意味合いがあり概念も抽象的で簡単に説明がつかないですが、僕の中でのブランドとは、

付加価値部分と考えています。

例えばAというメーカーのBという商品があるとして、商品を市場に送り出す為には適正価格があり、適正価格と別に今まで継続して経営出来てきたという歴史や、実績からの信頼感、安全性、デザイン性やオリジナル機能などの多種類の付加価値が加わる事により、適正価格以上で販売しても売れるのです。

付加価値というのは他にも本当に色々な種類があって、どの付加価値が合っているのかを探す事がブランディングの一つだと考えているのですが、最近、史上最悪の付加価値が生まれてしまいました。

 

それは、「低価格」という付加価値です。

 

「適正価格」に「適正価格以下にする」というなんともややこしい付加価値。

ユニクロやニトリなどがこのタブーを行っています。

禁断の果実を作り、森を、市場を、めちゃくちゃにしてしまいました。

適正価格以下にされてしまったら中小、零細企業はなかなか太刀打ちできるものではありません。適正価格以下で継続できるのは、大量生産ができる大企業ならではです。簡単に真似できるものではありません。

「適正価格」に「適正価格以下にする」というブランディング手法なので、ブランド力を落とす事もありません。

「お、ねだん以上。ニトリ」のキャッチコピーのニトリも、適正の値段から価格を下げてるのだから「お値段以上」である事は至極当たり前の事を言っているだけなんじゃないかと感じてしまうのです。

しかし、僕はこの事を否定しているわけではありません。不況という時代背景があるし、大企業は、たくさんの人材も抱えているので、中小とは比べ物にならない大規模のお金を稼がなければ経営ができないのです。従業員だけでなく、その奥さん、お子さん、老後のお父さん、お母さんなど、家族の事も守らなければならないと考えたら、なりふり構ってられないですよね。正義の形は一つではないのです。普段ユニクロもニトリもお世話になっていますし。ただ危惧はしていますが。

 

 

ブランドというのはメーカーだけではありません。個人のブランドにも言えます。

例えば会社組織に属しているとして、仕事をこなして適正の給料が支払われます。自分に与えられた仕事の他に、例えば職場の人間関係の空気を綺麗にしたり、リーダーシップや部下の教育やあいさつなどの付加価値が大事なのかなと思います。対価として給料が支払われるのだから仕事が出来るのは当たり前。与えられた仕事だけ出来てれば文句言われないという考え方を、少しでも付加価値に目を向ければ、少しは前に進んで行くのではないかと思います。これをパーソナルブランディングといいます。パーソナルブランディングを意識的に出来るようになったらめちゃすごいですよね。

 

 

モクさんは僕が急にお邪魔しても快く協力してくれます。そして目の前で素晴らしい物をつくってくれます。そこには適正価格の何倍もの価値があります。

そういう意味では僕は大量の借りをつくっています。

将来僕がお金持ちになって、高価なテーブルを買う事になったら、高級ブランドなんかじゃなく、迷わずモクさんにつくってもらいます。テーブルじゃなくても家具は全部モクさんにつくってもらいます。必ず。高級ブランドなんかよりもブランド力は圧倒的に上です。

 

 

 

僕は、これがブランドなんだなって思うんです。

 

 

 

 

 

reomasuda