連なるジャパニーズカルチャー
世界のYAMAHAが生み出した初音ミク。
初音ミクってどうやって説明したらいいの?ロボットの声、合成してメロディを成形できるソフト。
正直、初音ミクの声は嫌いだし、ああいう絵も全然興味ないんだけど、この初音ミクから生まれる文化が物凄い。
元々クリエイトのポテンシャルの高い日本人。その割にコミュニケーション能力の低い日本人。引きこもりの、アスペルガー体質の多い日本人。
作曲能力はあっても歌ってもらう人がいない。自分じゃ恥ずかしい。友達がいない。
そんな日本で初音ミクの登場。一番要のヴォーカルを自分で作れちゃう。革命。隠れた才能を持った人がどんどん作曲をしていく。
それで歌に感動、自分でも歌ってみたいって人が多く「歌ってみた」で初音ミクの代わりに歌う。
さらに、音も、別ヴァージョン、アコースティックバージョン、リミックスで派生していく。
「歌ってみた」だけじゃ留まらなく「踊ってみた」って振り付けまで考えていく。PVまで作っちゃう人もいる。
たった一つの作品から凄まじい数のカヴァーが創作されていく。さらにYOUTUBEから外人さんが真似して拙い日本語で歌ってる。もう感動の領域にまで達する。
これって今までにない、全く新しい日本発祥の「文化」じゃないかなって思う。
正直、初音ミクの曲で、好みの曲は全然無いんだけど、それでも大好きな曲ももちろんある。
その中でも「古川本舗」という古川Pを中心としたクリエイター集団がめちゃめちゃ大好きだ。
まずは古川本舗の「ALICE」
原曲。歌詞がめちゃめちゃ素敵。淡々と進む感じがかっちょいい。
女がアコースティックでしかも英語。
あともう一曲、古川本舗の「スーパー・ノヴァ 」
弾き語り
これまた弾き語り
とまあ、ざっとあげただけでも素敵なのがいっぱいあるんです。
ひとつの曲に、ここまで色々なヴァージョンがあるのってすごい。めっちゃ楽しい。それに素人からセミプロ、プロまで幅広いからそれもそれで面白い。
で、これって、何かに似てるって思いませんか?
そう、落語です。
落語に似てるんだよ。同じ作品を、演者によって違う風に見せる。その部分を楽しむという文化。
まあ広くはヨーロッパのクラシックとかも似たような感じだけど、ハイクオリティーだけじゃなくて、落語っていうのは、落語っていうか笑いっていうのは、スベリ芸や素人芸というのもあるくらいだから、素人がやるのも十分作品になっちゃうんだよね。そこが、日本クオリティの最新ジャパニーズカルチャーなんじゃないかなって、最近そう思いました。
古川本舗は、もっと好きな曲があるんで、それはまた今度紹介したいなーって思います。