恋愛の歌詞について
大衆向けの女歌手の歌詞は恋愛ものばかりという事と、
90年代以降の大衆音楽の恋愛歌詞は、内容がどれも似てて何の感情も揺さぶられない陳腐な歌詞だらけという事と、
90年代以前の昔の歌の恋愛歌詞は、今の時代じゃいまいち共感しづらいという事。
少し昔の恋愛は、携帯電話もインターネットもなく、電話するにも待ち合わせするにも一苦労していた。
当時の恋愛は、色々と不便なかわりに色んなドラマがおこり、歌詞にしやすかった。
当時の歌手はそのドラマを普遍的と思い歌にのせた。
しかし今はみんな携帯電話を持ち、インターネットで簡単に調べられる。
待ち合わせで相手がこなかったら電話もメールもできる。
ドラマチックな場面が減りネタが激減。歌詞も似たようなものばかりになっていった。
いつの時代でも通用すると思われてた事が時代遅れとなり共感しづらくなる。普遍的な事は実は少ない。
ならば逆に時事ネタを入れまくった方が共感するんじゃなかろうか。固有名詞をガンガンいれる。
未来でも歌い続けられるような歌でも入れまくった方がいい。
未来の人が聴いた時の、わからない部分は、知りたくなったらそれこそネットで調べられる。
神聖かまってちゃん / ロックンロールは鳴り止まないっ
…というのを、神聖かまってちゃんのロックンロールは鳴り止まないっを聴いててそう思った。
この歌は、「昨日の夜」から始まる、思春期中学生の、本人のロックンロールに対する初期衝動を、当時のままの感情を素直に描いた歌だ。
この歌の歌詞には「TSUTAYA」「ビートルズ」「セックスピストルズ」「MD」という企業や実在したバンド名や商品の固有名詞がでてくる。
ビートルズやセックスピストルズは歴史に残るバンドだからいつの時代も通じると思うが、TSUTAYAは民間企業、将来なくなる可能性がある。
特に「MD」は、当時は流行っていたが、今は生産中止で知らない人も多いと思う。
一般的なアーティストならTSUTAYAをレンタル屋、MDをCDと置換するだろう。
しかし、作詞したの子は、普遍性を壊して、嘘偽りない感情で描いた。その素直な気持ちに心を打たれ、とてもリアルで、親近感も覚える。
この曲は名曲として、未来も聴かれ続けるだろう。
同時多発ネコ / ロキノンボーイ
視聴⇒http://www.jetsetrecords.net/sample_player/222e135a671f358464439adda8b393f3
(ロキノンボーイを選択して視聴)
高校生女バンド(当時)の同時多発ネコのロキノンボーイという曲はかなり衝撃だった。
この歌は、ロキノン系が音楽界の至高だと思い最近ロキノン系を聞き始めたばかりのリア充ボーイと、自分が聴いてる音楽と比べて痛烈にディスってる曲。
音はこの曲に関してはドラムとベースだけの、かなりミニマルな仕上がり。
ロキノンボーイが聴いてるバンド⇒「アジアンカンフージェネレーション」「BUMP OF CHICKEN」「RADWIMPS」「9mm Parabellum Bullet」「ELLEGARDEN」「ストレイテナー」「cinema staff」
自分が聴いてるバンド⇒「ゆらゆら帝国」「あふりらんぽ」
と、実在する(ほとんどが今も活動してる)バンド名が、歌詞の中にずらーーーって出てくる。CDに入ってるライブ版の方(どっちもライブ版だけど)は、
自分が聞いてる音楽を「S.L.A.C.K.」と「掟ポルシェ」に置き変えてる。5LACKとか渋い。
この曲が入ってるCDは、普通に流通してないし女子校生だし曲名がついてないのもあるしそもそもCD-Rだし、
だからここまで自由かもしれないけど、でも音楽って自由じゃん。ここまで大胆に固有名詞を使うのってすごい。かっこいい!!
全部聴きたい人は是非買ってあげてください。荒削りで他の曲もとっても素敵だよ!!700円だよ!!販売先⇒JET SET
あああああ
というわけで、同時多発ネコが好きすぎて彼女らの良さを知ってもらいたくて無理矢理最近の恋愛歌詞にいちゃもんをつけてみたわけだけど、
わりと真面目に女性アーティストは作詞する時に、普遍性を捨てて親近感をだして、よりリアルに固有名詞をガンガン入れたらいいんじゃないかなって思う。
キャラクター名を出すのはお金が発生しそうだけど。今なら恋愛は多分LINEが流行ってるっぽいから、
「いつもくれるLINEの200円のあのスタンプは何人の糞女に使ったの?」とか、そんな感じに!!
そんな西野カナを聴いてみたいです。